2016年6月1日水曜日

熊本の被災地状況

熊本の被災地に行ってきました。
当社の大工さん 監督さんと 設計士さん  8人です。

どうしようかとても迷いました。
被災地の人には申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、今後の建築技術向上のために見に行くことに決めました。
実際に倒れた建物はどういうものなのか。どうに倒れるのか?どこが壊れやすいのか?
見ないとわからないこともあります。報告を聞いただけでは心に植えつけられないと考えました。
震度7が二回続いた益城町を中心に回りました。

地震の中心部はほとんど壊れています。
ハウスメーカーの建物もたくさん倒れています。
古い建物はほぼダメでした。
鉄骨でも鉄筋コンクリートでも伝統工法でも構法を問わずたくさん壊れています。
木造でも新しい基準の建物はだめなものもありましたがほぼ大丈夫です。

お寺や神社なども壊れていました。

いろいろ写真をお見せしたいのですが あまりにも悲惨ですし、ハウスメーカーの営業妨害になっても困るので載せないで置きます。

当社のような構造の建物は壊れているものが見つけられませんでした。
在来木造を構造面材で補強するタイプの2階建てです。
このタイプできちんと計算されていればほぼ安全であると確信できました。

免震構造の建物もの一軒見つけましたがなぜか修理をしていました。
上部構造は壊れているようには見えなかったのですが、免震の装置に何か不具合が起きたのでしょうか?何を直しているのかわかりませんでしたが、修理中でした。

平成12年に改正された耐震基準で柱の引き抜きなど計算したり耐力壁のバランスが計算された建物はまあまあ安全のようです。 さらに性能表示の計算手法で水平の剛性まで計算された建物はさらに安全です。
それらの手法を使い計算されさらに建築基準法の1.25倍1.5倍の強さにした耐震等級2、等級3の建物はさらに強いといえます。

このようにきちんと計算された建物はよほどバランスが悪い建物でなければ壊れないようです。
外から見たら 全く被害がないようにそのまま立っていたように見えました。
それでもたぶん中は家具など転倒したり物が飛んだり大変なことになっていたと思いますが。。。。

部分的な壊れやすいところもいろいろわかります。
びっくりするような壊れ方もありました。
細かい話は 折を見て。



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