2016年4月18日月曜日

繰り返し地震

熊本の地震で今までのものと大きく違うのは 繰り返し地震
震度5以上の地震が何度も襲ってくる。
震度7、6でも壊れなかった建物が この繰り返し地震によって壊れる。

現在の建物設計は固く頑丈にが基本だ。
建築基準法上の強度の1.25倍が等級2 1.5倍が等級3だ。
だが、建築基準法では地震に抵抗するという構造用面材や筋かいなどの耐力壁だけで計算する。阪神大震災以降、壁のバランスや引き抜き接合部の強度も計算されるようになったのでより安全性が上がった。

壁の量が増えるのだから等級2等級3は強くなっていると考えて良いが、この辺の考え方が住宅生産者のよって大きく違う。

強くするために今までは計算に含んでいなかった石膏ボードの強さまで計算に含めているところもあるのだ。
別にこれは違法ではない。
しかし皆さんお気づきの通り 石膏ボードは柔らかく脆い素材だ。
一度の地震になら耐えるだろうが 大きな地震を受けるととても脆くなったり、止めつけているビスの回りも崩れ本来の強度はもはやない。
これで次にまた大きな地震が来たらと思うと恐ろしくなる。
当社ではもちろんこれらのものは、構造の計算には考慮せず本来の耐力壁のみで計算している。万が一のための保険程度と思い余力として残している

さらに 窓の上下の小さな壁も準耐力壁として計算することもできる。
これも合法だ。
これも計算に含めているところが多い。
コストダウンのため大手ほど含めているのが現状のようだ。
やはりこれも当社では余力として計算に含めていない。

このように 耐震の設計といっても 設計者の判断により 出来上がったものは大きく違う場合がある。
こういうのが 余力として繰り返し地震に影響すると思う。
日本は地震列島です。
生きている間に何回大きな地震が来るか分かりません。
慎重に設計することをおすすめします。

地震が来てみてはじめてわかることだが 安全性をどのように考えているか設計者に確認をおすすめしたい。 ただ 「当社の建物は強いです。」という説明だけで、内容を説明できないようでは、疑ってみてもいいだろう。
本来なら、プランニングから きちんとした設計士が対応しないと怖いと思ってください。





0 件のコメント:

コメントを投稿